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救いの女神

救いの女神

今日は特に沢山電車に乗ったような気がする
実家の帰りに寄り道をするとは、体力的に無謀だったのだろうか
いささか疲れた
とろっとしていたのは何分くらいだったのか
暖房が心地いい
いつの間にか眠ってしまっていた

あまりにも大きな声がして目が覚めた
ふいをつかれて、
驚いた
乗った時あんなに
空いていた座席がいつの間にか満員御礼に大変化
ヒトいきれで、もわっと暑いくらいだ
きっと、熟睡していたのだろう
なんだか、世界が変わって見える
ヤベェ。。。って、いたずらを見つけられたようにして飛び起きたのは
久しぶりのことだ

しっかし、わたし
元気な体なのだなあ、少しの眠りでもう疲れは消えている
(もしかして、弟に貰った新型ヴィタミンのおかげか?)
やたらと、スッキリ目覚めた
それにしても
あの大声はなんだったんだ

目のマエに二人の女性が立っていた
まず、
クシャクシャのオーバーが目に飛び込む
ナゾナゾでコレは一体
皺かコートかっていえば、大方のひとは
皺と答えるに決まっている
皺はともかく、生地はカシミヤらしい
ベージュ色で品のいいつくりなのに、すざましい皺のせいで
メチャメチャワイルドだ
着ているヒトはと言えば、なんと表現したらいいんだろうか
コートと同じようにトンチンカン、メチャメチャムードが漂うヒトだ
まず
おどろおどろしい化粧が目立つ
それだけ沢山化粧をするなら
髪の毛だってなんとかすればいいのに。。。
一体全体過去に一度でも梳かしたことがあるのだろうか
頭のてっぺんで纏めると言うよりは、いろんな所にあった毛をとりあえず集めて
輪ゴムにひっかけた。。。とでも言おうか
それにしても
なんて傍若無人な大声だろうか
掛け声のようにして、発声しているのかな
よく見ると彼女、驚いた事にチョットした美人なのだ
とにかく、すべてが
一見に値するご婦人だ

彼女には
連れがいる

タテから見てもヨコから見ても、大丈夫
おもしろくもおかしくもないほどに
キチンと身じまいをした女性だ
もっと、側によればきっとナフタリンの匂もすることだろう
ちょっと
流行おくれの肩にパットの入ったスタイルで
生地が薄っぺらいせいか
痩せたからだの輪郭までが見えそうだ
背筋を伸ばして
口は真一文字に結んだまま
きっと、見開いた目は、一点だけしか見ていない
暗い色、折り目の付いたきっちりとした
コートにスカート姿は、まるでくしゃくしゃさんの影のようだ
もしかしたら
本物の陰だったのかもしれない

しばらく
観察していたらきっと面白いカップルだったとは思うのだが
この二人組み
わたしを起こした後
大声だけを残して
さっさと下車してしまった

去る時も、当然ながらくしゃくしゃさんが先頭で歩いていく
闊歩していく彼女は、実に堂々としていているから、後ろから行く影は
迷わずに歩けるのだろう
しかしまあ、なんというか何度見ても
見事な皺っぷりの後姿だ

あれだけの皺加工は一朝一夕には出来ない
それだけは分かる

さて
わたしだ
今朝も出不掛けにイライラした
タンスの中が
メチャクチャで探したいTシャツが見つからなかった
勿論このクシャクシャ
いつか何とかしようと思ってはいるのだが、結局ずーとだらしなくしていた
そんな自分が
腹立たしい
ハンガーに掛けられないものは
クシャクシャと丸めていて
どうにかしなくてはいけないのにしていないから
欲しいものが出てこないのは当たり前なのだ
手っ取り早く
皺の目立たないものを引っ張り出して着るには着た
しかし、おかげで、一日に何度もパッとっしない感情にみまわれた
これは、朝一番に
着たいものがスンナリ見つからなかったという小さな挫折感
イライラの変形型フラッシュバックかしら

皺コートの叔母様のおかげで
今朝の最初の一歩のイライラは
ゴクンと喉のつかえが降りたように氷解した
こんなわたしに、笑いがこみあげる
チョット疲れがたまっていたのかもしれない
いえることは
まあ
皺もまんざらじゃないな (笑い)

外見とはコンナモノだろうlナ

だらしない自分のタンスを肩に担いでいたような一日だったが
救いの女神は
本当に
どこにいるかわからないものだ
by artartart100 | 2008-03-09 06:11
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